大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは

大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)は、大腸の病気を診断するために非常に重要な検査です。先端にカメラがついた細長い内視鏡を肛門から挿入し、大腸内の状態を確認します。大腸の粘膜を詳細に調べることができ、ポリープやがん、炎症などの異常を発見することが可能です。
大腸カメラは苦痛が伴うと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、当院では鎮痛及び鎮静剤の使用や、炭酸ガスの使用(通常の空気よりも吸収が早く、お腹の張りが軽減される)、検査時の姿勢の工夫などで、なるべく苦痛を和らげる検査を目指しています。
なお、大腸内視鏡検査は下剤による前処置が必要なため、検査前には一度ご受診いただき、検査の日程を決めさせていただきます。
次のような方は、大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします
- 便に血が混じっている
- 便秘や下痢を繰り返している
- 便が細くなった
- お腹の張りや痛みが続いている
- 急に体重が減少した
- 貧血がある
- 家族に大腸がんになった人がいる
- 便潜血検査で陽性判定が出た
- など
※50歳以上の方は、大腸がんの早期発見のため、定期的に検査を受けることをお勧めします。
大腸内視鏡検査は、次のような疾患などの早期発見に役立ちます
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 潰瘍性大腸炎・クローン病(慢性炎症性腸疾患)
- 大腸憩室症
- 大腸粘膜の炎症や感染症
- など
※一部の大腸ポリープはがん化する場合があるため、発見された際に、同時に切除することが推奨されています
大腸内視鏡検査の流れ
検査前日までの注意事項
- 検査3日前から、消化の良い食事(繊維の多い食品や種のある果物、海藻類などは避ける)ようにしてください
- 夜9時以降の食事を控えてください(水やお茶は摂取可能)
- 医師の指示に従い、前日または当日に下剤を飲んでいただきます
検査当日の注意事項
- 当日は朝食を摂らないでください(水や透明な液体は可です)
- 追加の下剤を飲み、腸内を空にします
- トイレの回数が増えるため、時間に余裕をもってご準備ください
- 検査で鎮静剤を使用する場合、車やバイク、自転車の運転はできないため、公共交通機関を利用するか付き添いの方をお願いしてください
検査の開始から終了までの流れ
- 受付・問診
- 当日の体調を確認させていただき、検査の説明をいたします
- 検査着に着替える
- 当日は検査着に着替えていただきます
- 鎮静剤の投与(希望者のみ)
- 検査台に横になっていただき、鎮静剤を希望されている場合は、腕の静脈から薬剤を投与します
- 検査開始
- 肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内側を観察します
- 組織の採取やポリープ切除(必要な場合)
- 疑わしい部分があれば組織を採取し、小さいポリープがあれば切除します
- 検査終了
- 内視鏡を抜去して、検査終了です。検査時間は約15〜30分程度です。回復するまで30~1時間程度、院内にて休んでいただきます。その後、医師から検査結果をお伝えします。生検を行った場合は、後日結果をお伝えします。
検査終了後の注意事項
- 検査後お腹の張りがなければ飲食しても問題ございません。
- ポリープ切除を行った場合は、刺激の強い食事やアルコールは数日間控えるようにしてください
- 腹痛や出血がある場合は、すぐに医師にお申し出ください
- 鎮静剤を使用した場合は、当日は自転車やバイク、車の運転はできません